小説2612月2020ロラン・バルトにとって詩のエクリチュールとは何なのか詩というのは、ロラン・バルト曰く、単に散文の短いもの、あるいは韻律が考慮されているものであった。内容はとにもかくにも、ルール・様式にさえ従っていれば詩だったのである。 続きを読む
小説811月2020文学ニア・イコール エクリチュール覚書たとえば「歴史」を考えるとき、中国の歴史やローマの歴史といったものはなく、歴史しかないと考えたとき、一つの文明・一つの建造物に与えられる規格・位置の位置をいわゆるそれまでの言葉で言う文学作品に与えんとするものである。 続きを読む
小説1910月2020「ジャンルの死」概念はどこから来るのかもう新しい表現・スタイルが存在しない」というのなら分かる。19世紀に文学表現は爛熟を極めてしまっている。そして、「もう新しいものがない」ことを「終わり」というのは、私にとって色んなステップを跳躍しているなと思える。 続きを読む
小説248月2020「影響力」及びパイオニアの独創性に関するあれこれFateの世界では、その英霊が生まれた年代が古ければ古いほど強い(傾向がある)なる設定がある。 死に設定あるいは物語を盛り上げるためのフック(敵に強敵感を出させるための)と考えた方がしっくりくるが、このFateの設定は「影響力」なる曖昧なものを考える際にヒントになる。 その人が生まれていなかった未来… 続きを読む
小説48月2020作品の登場人物と作者が同一視されることの不可避さ又吉直樹の小説のAmazonレビューなどを見るとわかるが、語り手及び登場人物の言動を「作者の意見」だと捉える人は多い。多すぎる。 続きを読む
小説217月2020純文学ーエンタメ小説ー実験小説の二分法について純文学と大衆文学=エンタメ小説の区分が難しいのは、純文学の本とエンタメ小説の本が同じスペースに分け隔てなく並べられているからだ。 続きを読む
小説242月2020芸術史上の価値と、芸術作品としての価値「ベルリオーズは作品としては大したことないが、音楽史上では重要。逆にメンデルスゾーンは芸術作品として素晴らしいものを残したが、芸術史的には無いのと同じ」 続きを読む
小説171月2020サルトルのアナロゴンと情報の劣化「情報というのは、年月や人伝えの回数などにより、どんどん劣化していく」と考えてもおかしくはないが、ここで逆転の発想で「情報は、何一つ劣化しない」と考えるとどうなるのか? 続きを読む