Esportsの未来におけるPadとキーマウとジャイロの棲み分け

“Apex Legends”なるシューターゲームにおいて、常に論争の的になっているのが、そしてユーザーの不満を噴出して止まないのがPad(ゲーミングコントローラー)とキーマウ(キーボードとマウス)論争である。

Padにはキーマウにはないエイムアシストなる機能が付いており、これは相手に照準を合わせたときそれをサポートしてくれるようになっている。

コントローラーで相手に照準を合わせるのは、腕と感覚でエイムできるキーマウと違い至難の技であるた。シューターゲームの楽しさを確保するために、エイムアシスは用意されているのだろう。

ゲームのライトユーザーからすればPadだろうがキーマウだろうがゲームができればそれで良い。問題となるのは競技シーン・esportsの現場においてである。彼らはゲームにおける勝利と敗北が年収・生活費・栄誉に直結する。

仕様も性能も異なるデバイスをごちゃ混ぜに競技シーン及びesportsを展開しても良いものだろうか?

モータースポーツとレギュレーション

F1でときおり問題提起されているのがマシンの性能差である。元F1ドライバーであるマックス・チルトン氏は、F1は各マシンの性能差がありすぎるゆえ、F1はスポーツとは呼べないと主張している。

どのようなものをスポーツと呼ぶべきなのかの議論は置いといて、例えば水泳やテニス、ボクシングの試合で特定の選手だけがより良い道具に(esportsにおけるデバイス)ありつけるシチュエーションを歓迎する層はあるだろうか?(あるだろう。その道具・マシン・デバイスを生産している会社は歓迎する)

道具の生産会社同士の性能差勝負もそれはそれで面白いだろうが、異なる人間がマシンの性能差勝負に巻き込まれるショーをスポーツと私は呼びたくないし、好んで見たくもない。人間同士の駆け引きや対人シーンを私は見たい。

選手に公平にマシン・道具・ツールが配られるのであれば、計測協議だろうと対人協議だろうとどれだけ高性能でも別に構わないとは思う。少なくとも、公平である。

デバイスの性能差

Apex LegendsにおけるPadの性能に文句をつける人に対して、じゃあキーマウからPadに変えれば良いというのは狂ってはいないと私は思う。

だが、Padからキーマウへの移行というのは、少なくとも多大なる努力と労力の犠牲の上に成り立つものであって、そのゲームの人気がいつまで続くのか、”プロ”として活躍できるかどうか定かでない限り、そこまでリスクを犯してPadの練習をしたところで、うまくPadが使えるようになった頃にそのゲームの人気が凋落してしまっていては元も子もない。

野球におけるコンバート、打撃のまずい強肩の捕手が投手になったり、身体能力の高い投手が野手に移行するなどはあるが、あれは野球という競技のプロシーンが確立されており、なおかつ一軍レベルでない選手が一軍に上がるための移行である。既にある程度結果を出している人がわざわざ移行するリスクを犯すのは心理的に難しい。

しかし、一般スポーツなどにおいてもそれまで黙認されてきたフォームが二段モーション扱いになったり、スキー板の規定が変わったり、四点ポジションやサッカーボールキックが禁止されたり、ドラスティックな競技性の変更というのは珍しくなく、その度に選手は適応を強いられることはある。

(適応できずに第一線から退いた選手も少なくない)

「Padを練習すれば良い」なる意見は正論か

Padのエイムアシストに文句を言うApex Legendsの競技シーンの

砲丸投げにおいては現在主流の投法は回転投げだが、それまでずっとグライド投法でしか練習したことがない・教わったことがない選手も大勢いるだろう。

(一塁に近いという理由で左打者に転向した右利きの人も、右打者のままならプロになれたかもしれない)

だが、子供の頃からずっとPadを使ってきた人に対して、ずっとキーマウを使って来た人が一朝一夕の練習で競技水準でプレイできるとは到底思えない。

ではApex Legengsからエイムアシストを消せば良いのかというと、エイムアシストを消してしまうとシューターゲームの喜びである相手に弾を当てる行為がPadにおいては非常に難しくなってしまい、ゲームそのもののプレイ人口、カジュアル層は減ってしまう。

(プロシーンにおいても、エイムアシストなしのPadは非常に不利である。genburtenなら対応できるかも知れないが…)

エイムアシストが問題視されるのは、それが人間の動体視力などを超えた挙動ができてしまう点である。スマブラにおけるピチュー 問題と似ている。ピチューの動きが早すぎるあまり、見てから対応することがトッププロでもできない。

未来におけるシューターゲーム。ジャイロ、Pad、キーマウ 

デバイスよりも大事なのは、動体視力、判断力、集中力であるのは間違いない。だが、異なるデバイスで行われるesportsには、必ず異なるデバイス間での軋轢が発生する。

手首の動作においては、左右よりも前後に動かすことが難しく、対キーマウだと迅速に詰める作戦やスライディングによる接近などが有効だが、対Padにおいてはそうではない。そして、問面した相手がPadなのかキーマウなのかはわからないのだ。

スマブラwii uにおけるベヨネッタほどではないが、Padあるいはジャイロはお手軽に強くなれる手段である。

シューターゲームのコンペティション・対抗戦の界隈が、いつかデバイス毎に分離される未来を望む。現時点においてはキーマウ、Pad、ジャイロ操作(モーションコントロール)だが、そのうち仮想現実的な、ゲームセンターにある戦場の絆のような形で家庭シューターゲームができるかも知れない。実銃と同じように操作できるデバイスが開発されれば、接近戦においては比較できない強さを発揮するに違いない。

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桜田真助
  • 桜田真助
  • Twitterアカウント:@kingofgatayama
    92年大阪生まれ。なにもかも分かったような気に最近なっていて、これはダメだなと焦って疑問を探している。プロフィール画像は友人(@leilamarinacb)から頂きました。

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