傘が盗まれやすい理由がわかった

日本という国は世界的に見ても犯罪率が低い国ですが、傘は頻繁に盗まれる。皆さん一度は盗まれた経験がお有りかと思う。
このモラルが行き届いた日本社会で、例外的に傘が盗まれやすいのは何故なのか考察してみた次第である。
傘が盗まれやすい理由
以下、傘が盗まれやすい理由を項目ごとに述べる。
傘は社会の共有物だと思われている
「金は天下の回りもの」と言われるが、傘に関しても同じ感慨を抱いている人は多い。とくにビニール傘。
「傘は個人の所有物ではなく、社会で共有しているもの」であるならば、盗んでいるのではなく利用しているだけになる。公園の理由が不法侵入ではないように、傘を”盗る”ことはあくまでも借りているだけなのだ…と、ある種の人は捉えている。
屁理屈も甚だしいが、実際そう考える人はいるのだ。
一度盗まれると、連鎖的に皆傘を盗む
これが最も大きい理由かも知れない。もしも、お金を盗まれた人がその補填をしようと他人の財産を盗もうとするなら、全人類が泥棒になるだろう。
傘が盗まれるシチュエーションというのな、99%の割合で雨が降っているときだ。そんなときに傘を忘れた、持ってこなかった人が誰かの傘を盗むと、誰か一人雨に濡れなければならなくなる。
このときにモラルを発揮して「私は濡れる」選択肢を選べば傘盗みの負の連鎖は止まるのだが、往々にして止まらない。初めは一人の悪事であっても、「盗まれたのだから、仕方ない」と自分に言い訳をしてどんどん傘が盗まれていく。
盗ったことを指摘されても、「間違えました」と弁明しやすい
とくにビニール傘において顕著だが、見た目には区分がし辛い。「自分の傘だと思って手にとったら違っていた」経験が、皆にもあるだろう。
そして、気付かぬまま他人の傘を持って帰ってしまったことがないと言い切れる人も少ない。
傘を盗んだことを指摘されても、”間違えました”と言いやすいのだ。傘というのはどれもデザインや仕組みが似通っている。
また、小さめの傘を持っている人間が、大きめの傘にアップグレードするかのように他人の傘を盗む行為も横行している。悲しい次第である。
まとめ 傘を盗んでも逮捕されない
上述の「間違えました」と言いやすい事情とも重なるが、「傘を盗んでも逮捕された人物」の話を聞いたことは皆さんおありだろうか? 私はない。
傘はなぜ盗まれるのか考えていくと最終的に、法的罰則・法的拘束力がなければ日本のような豊かな国でも犯罪が横行する醜い事実に直面する。
日本の犯罪率は低いが、仮に警察機構が廃止されるなどすればあっという間に世紀末な治安に落ちるだろう。
傘は我々に人間の醜さを教えてくれる重要なツールである。

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