パーティゲームとスポーツ的ゲームの境界線

パーティゲームの最たるもの、典型例としてあげられるのは「ジャンケン」である。もちろん統計をとればジャンケンにより勝って来た人、より負けてきた人(負けの方が多い人)が出るだろうが、初心者でも上級者に二分の一の確率で勝てる。というより、初心者と上級者で実力差が出ない。

初心者でも上級者に勝てる可能性のあるゲーム、ジャイアントキリングがより発生しやすい種目・領域を「パーティゲーム」とし、反対語・対概念として「スポーツ的ゲーム」を設定する。

今回は、いわゆるビデオゲーム(特にシューター系ゲーム)において、パーティゲームらしさ・スポーツらしさとは何かを探究していく。

パーティゲームとスポーツ的ゲーム

4vs4(1vs1でも変わらないが)の非バトルロワイヤル型のFPSにおいて、操作キャラクターの体力は少なければ少ないほど、ジャイアントキリングの発生活率は上がる。まぐれあたりで初心者が上級者に攻撃を当てる可能性があるからだ。

逆に、体力が高ければ高いほど、ジャイアントキリングの発生確率は下がる。ストリートファイターなどの「格ゲー」を想定しても良いだろう。

だが、体力がいくら低くとも、該当マッチが一発勝負ではなく百本勝負なら、初心者が上級者に勝ち越すパターンの発生確率は限りなく下がる。宝くじの当選確率など比較にならないくらい。

スプラトゥーンはシューター系ゲームとしては例外的にキャラクターの体力が低いが、試行を一試合中に何度も重ねられるので、初心者(チーム)が上級者(チーム)を倒す展開はなかなか起こらない。

また、多くの対戦型ゲームにおいて採用されている「ランク制度」においても、ジャイアントキリングは発生しにくい。たまたま一回勝つことはよくあることだが、たまたま百回勝つことは滅多に起こらないからだ。先程の試行回数理論と同様である。

(試行回数は多ければ多いほど、実力差通りにレシオが収束する。あるいは、”実力“を指標化するためには、一定数以上の試行回数=サンプル数を必要とする)

昔、大学の同級生で集まってウイイレの即席大会をしたことがあるのだが、初めてウイイレをプレイした私は、なすすべなく負けてしまった。これがマリオパーティならこんな事態には至らなかったろう。

練度・習熟度と乱数

スプラトゥーンをスプラトゥーンたらしめている要素として、弾道の乱数形成が挙げられるだろう。通常、シューター系ゲームにおいては同じ条件で同じアクションを起こせば同一の結果が現れるのだが、スプラトゥーンの場合は大半の武器において乱数=ランダムナンバーである。

だが、乱数と言っても四方八方に弾が飛ぶわけではないので、乱数の存在は「的の実質的な拡大」を意味する。

ダーツを的に当てるだけなら初心者でもできるが、的の細かな箇所に当てるためには技術の習得・習熟を必要とする。乱数の存在は、初心者救済処置でもある。

(エイムと一口に言われるが、遠くのオブジェクトに正確に弾を当てる能力と、近接戦で右往左往に動くオブジェクトに当てる能力は別だと思うのだが、どうだろうか)

また、勝敗に運要素が強く絡むか否かと、初心者がある程度のレベルまで到達する難易度は別にして考えるべきである。マリオカートは操作がシンプルゆえに数時間の練習である程度サマにはなるが、数時間程度でタイムアタックの練度は獲得できない。

ゲーム内運要素・ゲーム外運要素

マリオカートのアイテムなどは、典型的なゲーム内の仕様で発生する運要素だろう。8や8DXでは前線ほど強いアイテムが出にくくなっているが、ちょうど空を飛んでいるときに下位走者からの雷で沈んだりする。

将棋やチェスなどの完全情報ゲームですら勝ったり負けたりがあるのだから、運要素が絡めば初心者でも上級者は倒せる機会が増える。

そして、将棋やチェス、マルバツゲームにゲーム内ランダム要素は存在しない。

……アクションゲームのような、非ターン制のゲームにも運は介在するのだが、相手の動きの完璧な予想が不可能であり、アクションの接点が発生してしまう以上、先行と後攻のどちらが必勝なのか、または引き分けになるのか数学的に証明することができない。

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桜田真助
  • 桜田真助
  • Twitterアカウント:@kingofgatayama
    92年大阪生まれ。なにもかも分かったような気に最近なっていて、これはダメだなと焦って疑問を探している。プロフィール画像は友人(@leilamarinacb)から頂きました。

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