【ベーシックインカム】と、アンドリュー・ヤンを応援する

ドラゴンクエストだとかの『RPGゲーム』には、「レベルアップ」というシステムが基本的に導入されている。レベルが上がると、「ステータス」が上がり、攻撃力やHP(ヒットポイント)、魔力などが上がる。端的に言えば、強くなる。ゲームにもよるが、レベルごとに装備できる「剣」だとか「盾」が、グレードアップしたりする。

現実は、そのように出来ていない。

技術は、陳腐化しうる。18世紀末に起こったイギリスの産業革命は、一例である。「手作業で服を洗う技術」は、洗濯機によって代替できる。正確に言えば、手作業で服をどう洗うか分からなくとも、洗濯機を使用すれば、服の洗濯行為を遂行できる。

米民主党から大統領選に立候補しているアンドリュー・ヤンは、ベーシック・インカムを公約に掲げているが、「炭鉱夫をプログラマーにするのは、オートメーション化への答えではない」と言っている。

それは、そうだろう。人には向き不向きがあり、無理やり仕事をさせたところで、「元手」をとれるかどうかは分からないのだ。

『その都度その都度、技術革新に対応し、新たな「技術」と「仕事」を手に入れれば良い』という発想も可能だが、そんなしんどい社会を国民は望んでいるだろうか?

失われる仕事

アンドリュー・ヤンは頻繁に、「トラックドライバー」に言及している。『アメリカでは300万人がトラックドライバーとして働いており、700万人以上の人間が、関連の仕事をしている。これらの仕事は、自動運転車によって代替されてしまうものだ。……いずれ来たるオートメーション化に対抗できるのは、ベーシックインカムだ。』

クリアカットされた論の展開であり、分かりやすい。また、「人工知能による雇用機会の喪失」にも頻繁に語っている。ホリエモンなども話題にしていたが、「人工知能による透析」も可能らしいので、医療関係者も大量に職を失うのだとか。

問題となってくるのは、財源だが、アンドリュー・ヤンは、2019年6月現在「月に1000ドル(=およそ10万円)を、毎月18歳以上のアメリカの市民に与えると宣言している

自動化による企業の純益、あるいはベーシックインカムによる経済の活性化、それとアマゾンやグーグル、アップルなどの超巨大企業からきちんと税金を徴収する。

これらによって、ベーシック・インカムの実現は可能だと言っている。ハイパーインフレが起こるのではないかと懸念は出るだろうが、ヤンは同時に「最低時給の廃止」を掲げている

アメリカは壮大な実験場になるか

フィンランドは、かつてベーシックインカムの効果に関して実験をしたらしいが、あくまでも「局所的に人が毎月無条件にお金を受けられるようになったら、どうなるか」データが得られただけである。それに、ベーシックインカムの実験がどれほど続くのか、被験者も不確かだったろう。

ヤンは、アラスカを「既にベーシックインカムが実施されている地域」だと述べており、「アラスカには石油があるが、本土には『テクノロジー』がある」と、資金源を明示している。

2016年に、スイスで「ベーシックインカム」導入の是非がとかれ、反対およそ7割で否決された。しかし、また村でベーシックインカムの実験が始まったらしいので、完全に棄却されたわけではないらしい。

2ちゃんねるの創設者であるひろゆき氏は、子どもも含め全国民に無条件で給付するベーシックインカム論を展開していたが、アンドリュー・ヤンの場合は成人が対象だ。

月10万円程度では、アメリカで子だくさんの家庭は生活できないだろうが、そういった場合は生活保護を用意するのだろう。

反論と、アンドリュー・ヤンの言葉

「社会主義政策ではないか?」「共産主義的な政策ではないか?」という質問に対し、ヤンはこう答えている。

「…ユニバーサルベーシックインカムは、ゼロからスタートしない資本主義である…」。目からウロコが落ちるようだった。

ほかにも、「ヒューマニティー・ファースト」だとか、なかなかキャッチーなフレーズを発したりしている。もともと、起業などをサポートする非営利団体「Venture for America」のファウンダーで、30人ほどの従業員を抱えたニューヨークのビジネスマンらしく、政治家らしい煙に巻くような話し方はしない。数字ベースで、いわゆる「アイデンティティ・ポリティクス」――(社会的にディスアドバンテージを負っている)集団の代弁者として論説を展開すること――をしない。

わたしの邪な動機と、懸念

日本でも、将来的にベーシックインカムが導入されればいいと思っているが、既得権益と変化を望まない国民性のため、「日本から」は難しいだろうと思っている。

アメリカでアンドリュー・ヤンが当選し、ベーシックインカムが成功すれば、その流れが日本にも波及するのではないかと思って、このような応援記事を書いた。

…懸念があるとすれば、Youtubeでマオイストのマルクス主義者が「ベーシックインカムは、国家間の格差を解消しない。貧困国家は、先進国のベーシックインカムの維持のために、搾取されるだろう。なぜなら、人を雇うコストは機械を導入するコストより安くできるためだ」というコメント。もう一つは

「ベーシックインカムは、持続可能な政策なのか?」

未来の国民に、受け継げる政策なのか?資源はどうなるのだろうという懸念である。この私の懸念が、杞憂に過ぎないことを望む。

桜田真助
  • 桜田真助
  • 92年大阪生まれ。なにもかも分かったような気に最近なっていて、これはダメだなと焦って疑問を探している。プロフィール画像は友人(@leilamarinacb)から頂きました。

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